葬儀社にも質の良い葬儀社と質の悪い葬儀社があります。
大切な方のご終焉を何の下調べもせずに、成り行き任せで葬儀社を決めて依頼してしまい、後になって大変な後悔をされるのは残念に思えてなりません。
そうならないためにも、まず良い葬儀社と悪い葬儀社を知っておく必要があります。
近頃よく見かけるようになった『葬儀一式19万円』『お布施も含んで、総額28万円』
驚くほどの激安葬儀です。
お客様にどこよりも安く提供するというのはすばらしいことだと思いますが、「激安」の裏には必ず理由があります。
たとえば生花を再利用している激安葬儀社があります。
ご親戚や知人がお供えしてくださる供花を、お柩に入れる切花に利用せずに、次の葬儀祭壇にまわすのです。
そうすれば、一度お金をいただいていますので、次のご葬儀を激安で提供しても、祭壇にかかる経費は一切ないということになります。
また、お客様の手の届かないところなら、わかりにくいということで、お客様に説明すらせずにシルクフラワー(造花)を利用している葬儀社もあります。
これも激安にするための手段のひとつです。
もうひとつ、激安の葬儀を提供するためにはかかすことのできない手段があります。
人件費をおさえるために、一人前ともいえない社員やアルバイトを使い葬儀をこなしているのです。
おおむね、上記の3つのカラクリが激安葬儀を行える理由です。
この事実を納得されてご葬儀を依頼されるのであれば、問題はないと思います。
ご葬儀の際の祭壇やサービスには期待ができない可能性が高いということですから。
しかし、上記の事実を知らずに、安い広告につられて葬儀を依頼された方の多くは葬儀を終えたあと、とても後悔されているのです。
お客様にお葬式を安く提供しようと努力されている葬儀社は実際に存在しますが、まだまだ価格を下げるために品質まで下げる悪質な葬儀社が多いのも現実です。
悪質な葬儀社にしてみれば、努力をせずに生花を使い回したり造花を使ったりしてるほうが、何の努力も要らないので楽なのだと考えているのです。
良い葬儀社とは・・・
担当者やスタッフが豊富な経験と知識をもとに、ご遺族のご要望にそうような葬儀ができるよう親身になって相談にのり、言葉遣いから礼儀作法にいたるまで決して不快感を感じさせない心のこもったサービスをしてくれる葬儀社です。
冠婚葬祭の中で、ただひとつ悲しみの行事に携わっているという自覚をもち、祭壇の仏具ひとつの取り扱い方から始まり、自分たちの身だしなみ・立居振舞いまで気を遣い、故人様との最後のひとときであるお葬式が、少しでも意義あるものとなるように努力している葬儀社こそが本当に良い葬儀社なのだと強く思います。
また、お葬式を終えてご自分の思ったとおりのお葬式を出来たと満足していただくためには、あなたにとってふさわしい葬儀社をお選びになることが必要です。
例えば、「S葬儀社は大企業の社葬を多くやっているから安心できる。」と思っていても、「このような葬儀にしたい。」とあなたが希望する葬儀を形にしてくれるとは限らないからです。
また、「あそこの葬儀社は良い。」と知り合いから聞かされたとしてもあなたの希望する葬儀をしてくれる保証はどこにもないのです。つまりあなたにとってふさわしい葬儀社であるかどうかは、最終的にご自身にしかわからないのです。
つまり、良い葬儀社を決める基準とは、人のうわさ・マスコミに出ている・大きな式場を持っている・広告でよく見る・会社の規模・・・、すべて違います。
判断するのは、あなたの目や耳でお感じになった印象であり、あなたご自身なのです。